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~ 審判コラム ~

秋田県野球協会審判部 男鹿支部 三浦秀峰

 私が審判員になろうと思ったきっかけは、 地元の先輩が学童野球から高校野球、更には一般軟式野球まで審判員として懸命にジャッジする姿をみて、 心に響くものを感じ是非自分も資格を取得して審判員としてグランドに立ってみたいと思ったからです。

 自分では野球のルールをそれなりに分かっているつもりでおりましたが、 審判資格取得に向け規則書を読んでみると複雑難解で、 1つの規則適用においてもプレイを想像してみると色々なパターンがあり、 勉強すればするほど分からない部分が増えたように感じ野球を見る角度にかなりの変化が生じました。 先輩からは複雑に考えすぎないようアドバイスをいただき、2種資格を無事取得することができました。 これで審判員として活動ができると思い嬉しさがこみ上げてきたことを昨日のように覚えており、 晴れて審判員の一員となったことに支部の先輩の皆様からは大歓迎され、とても身の引き締まる思いでした。

 審判服を着て初めてジャッジした試合は、地元中学の練習試合2人制の塁審でした。 試合が始まりほど良い緊張感の中、きわどいプレイ、ミスジャッジも無く淡々と試合が進みデビュー戦は無事終了できるなと頭をよぎりました。 しかし人生そんなにうまくいかないのが常であり、直後の1塁でのフォースプレイで事件発生、 三塁へゴロでファーストへの素晴らしい送球でタイミングは誰が見てもアウトで、アウトのジャッジで手を上げようとした時、 まさかの一塁手の落球!「うわぁ~ 完全捕球?」かなり迷った後に自信の無い小さい声、 小さいジェスチャーでアウトのコールをしてしまったことで、応援席より「セーフだ!アウトだ!」と声が聞こえてきしまい、 その判定が正しかったのか間違っていたのか試合終了まで頭から離れず、本当にほろ苦いデビュー戦でした。

 その後、1種資格を取得し更に規則を理解しようと規則書を何回も読み頭に叩き込みましたが、 いざ試合に立ち実際に起きるプレイで果たしてこの規則を適用してもいいものなのかと迷う場面が多少なりありました。 要するに経験不足です。

 野球規則を理解するには、まずは規則書をしっかり読むこと、 それと現場で実際にプレイを見て経験することが必要であると痛感しました。 また、1試合の中、 数ある規則でそれが適用となる場面はそんなに多くはありません。 その為、普段から如何なるシチュエーションでも正しい規則の適用、 正確な判定ができるよう常に講習会等で技術の向上に取り組むことが非常に大切なことであることも経験させていただきました。

  今後も審判活動をとおし野球の縁の下を微力ではありますが支えられるよう頑張りたいと考えております。