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私が審判員資格を取得したきっかけは、新聞に掲載された案内を見て、「生後、間もない長女が将来、野球を始めた時のために受けてみようかな」といった気持ちで取得しました。
残念ながら、長女は小・中・高と私からの誘いをすべて上手くかわしていきましたが、下の二人の息子は野球をはじめ、今では息子たちの試合の審判をすることも楽しみのひとつです。
審判員は、「子供たちの為に活動する」「野球が好きだから活動する」など、目的や目標を持ち、それぞれの立場で活動しています。
活動するうえで、やりがいやモチベーションのひとつが、何と言っても、各種大会への派遣です。私は、春季高校野球東北大会(福島県あずま球場)、社会人野球日本選手権最終予選(仙台市民球場)、都市対抗野球二次予選(青森県はるか夢球場)などの地区大会に派遣させていただきました。審判員として、こういった大会でジャッジできることはとても大きな喜びであり、やりがいです。
また、全国大会では社会人野球日本選手権(京セラドーム)、そして、昨年11月にはアマチュア野球最高峰である都市対抗野球大会(東京ドーム)に派遣させていただきました。
昨年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、応援団による応援のない大会となりました。しかし、選手たちの熱い思いは変わらず、とても素晴らしい大会でした。そういったグラウンドでジャッジできた喜びを心から感じています。
その他、審判員として活動することでたくさんの仲間と出会えたことは、私の大きな財産となりました。講習会や大会を通じ、北海道から九州まで、日本全国に「審友(しんゆう)」ができました。「審友」とは、審判仲間のことを言うそうです。講習会や大会で再開し、一緒にグラウンドでジャッジし、とても幸せな時間を過ごすことができました。県内にも共に活動するたくさんの「審友」がいます。
年齢も違い、私の両親や子供世代の仲間と一緒に活動しています。仕事上ではない出会いもあり、審判員として活動することで得られた宝物です。
こうして多くの仲間ができた背景には、秋田県での審判員活動の仕組みがあると思っています。秋田県では、各種団体の垣根を越え、スポ少野球から社会人野球まで、全ての試合を担当します。他県では、「社会人」「大学」「高校」「軟式」など、それぞれの団体ごとで審判部を組織するところもあるようです。
こうした「ワンチーム」の活動での連帯意識の強さが、組織を強くしていると感じています。そして、諸先輩方からのご指導があったからこそ、今の私があると思います。各種大会へ派遣していただいたことも含め感謝しています。
各種団体やカテゴリーで、ルールや運用について異なるところがあり、覚えることは大変ですが、理解することで野球の奥深さを知り、ますます野球が好きになっていきます。
ルールを勉強していく中で、いかに選手時代、私がルールを知らなかったか・・・とても反省しています。その点において、一昨年、母校が久しぶりの甲子園出場を決めた決勝戦で「第三アウトの置き換え」がありました。ルールを知っていることで、勝敗を分けた大きなプレーだったと思っています。選手自身がルールを把握し、アピールしたということで、とても感心しました。
今年は延期となったオリンピックが開催される予定です。残念ながら、次回のパリオリンピックでは野球競技が除外されてしまいました。野球人として寂しい結果となりましたが、野球というスポーツがこれからも多くの人たちに楽しんでもらえるよう、そして、野球というスポーツを好きになってもらえるように、今後も活動していきたいと考えています。
最後になりますが、秋田県での審判員取得に関して、18歳以上という年齢の以外、何も制限はありません。野球が大好きな方、そしてすこしでも興味がある方は、是非チャレンジしてください。
一緒に野球を楽しみましょう!!
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