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スポーツ心理学から学ぶ
子供たちの育成・指導


      

― 習慣は第二の才能 ―

小学生の平常練習は、2時間くらいだと思うが、中学生や高校生になればもっと長くなる。
これまでは平日でも3~4時間、休日では6~7時間に及ぶクラブも珍しくなかった。
それほど長い練習でも習慣になっているので、不平や不満を口にすることもなく、みんな黙々と取り組む。
たまに監督が「今日の練習は2時間で終わる」というと、みんな大喜びし、より集中して普段よりはるかに濃い練習となる。
こういった経験は、筆者もそうだが、多くの方々が持っていると思う。
一方、いつも短時間の練習で終わっているクラブでは、3時間、4時間と長引けば、体力も気力も消失して、モチベーションがどんどん低下することに。
勉強にしても同じこと。
長時間平気で自宅学習に取り組む人がいるが、その人たちは小学生時代から、自宅でも決まった時間、学習するという習慣を身につけている場合が多い。
そうでない人が中学生になり、やがて受験の学年なって、急に心を入れ替えて頑張ろうとしても、習慣化するまでは至難の業(わざ)。
「毎日寝る前に歯を磨く」「家の手伝いをする」「挨拶をしっかりする」など、すべて最初は窮屈で抵抗感があり、スムーズに実行できないが、義務的、強制的にやらせられているうちに、次第に習慣化し楽にできるようになっていく。
ですから、習慣は「第二の才能」とか「第二の天性」と呼ばれるのだ。


子どものときから、やるべきこと、やらなければならないことを習慣づける。例えば、「準備体操や整理運動をきちんとやる」「全力で走る」「大きな声で相手に伝える」「失敗を恐れずに積極的にプレーする」など、基本的な心構えだけでも徹底できれば、大きな成果を上げられるはずだ。
能力のあるなしを、ことさら気にする人を見かけるが、その前に、やるべきことを「習慣化」させることに、意を注ぐべきではないだろうか。


ノースアジア大名誉教授
伊 藤 護 朗


~ profile ~

伊藤 護朗(いとう ごろう)
秋田経大付高、秋田経法大付高(現 明桜高)の部長、監督として甲子園3回出場
秋田経法大野球部として全日本大学野球選手権大会(神宮)に2回出場
秋田県アマ野球連盟会長を経て2014年4月から秋田県野球協会 会長(現職)
北東北大学野球連盟顧問
ノースアジア大学法学部長、学生部長を歴任
平成8年ノースアジア大学教授就任
著書、論文、学会発表など研究業績多数
秋田市出身 71歳