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Q 今までの球歴と戦績は?
A 上小阿仁小から野球を始めて上小阿仁中へ進みましたが、強くはありませんでした。
中学2年の時に高校でも野球がしたいと思い、父親と強豪校を調べて、京都の福知山成美高に実際に見学にいって進学を決めました。
野球を始めたのは兄の影響です。
1つ上の兄が野球をやっている姿を見て、自分のほうが上手くできるとずっと思っていました。(笑)

Q 福知山成美はどんなチーム?
A 長野恵利子監督は日本代表の元主将で第3回女子野球ワールドカップ(W杯)で世界一になった人です。
その監督の指導の下、全国大会優勝を目指して頑張っています。
部員は1・2年生(27人)で寮での共同生活をしています。
チーム内の雰囲気も明るく、みんな仲良くやっています。

Q 2017年を振り返ってみて?
A 新チームになって、監督からキャプテンに指名されました。
周りが関西の人が多いので、真面目に見えたんだと思います。(笑)
監督からは“優しすぎる”とよく言われています。
キャプテンになって試合に出るようになり、責任感も出てきましたし、広島大会ではチャンスで打つこともできて、自信につながってきたと思います。

Q 今年の目標は?
A チームとしては、やはり夏の全国大会での優勝ですよね。
一番のライバルは、自分としては、京都両洋高と思っています。
最近負けたり、分が悪いのと、同じ京都なので負けたくないと思います。
個人としては“不動の2番”としてつなぐバッティングを確立したいです!
あとは自分の売りでもある“刺せる捕手”を追い求めていきたいですね。

Q 野球生活でうれしいこと、つらいことは?
A 結果が出たときが一番うれしいですね。
自分がやっていたことが正しかったと確認できますから。
あとは、思い通りの配球で打者を打ち取れた瞬間はキャッチャーとしてうれしいですし、チームが勝てばキャプテンとしてうれしいです。
つらいことは、キャプテンとしてチームをよくしていかなくてはいけないと思いながらも、自分の事で精いっぱいになるときがつらいですね。
「気持ちと体が、連動していないと分るんですよね」。
この部分が成長しないといけないですよね!

Q 生涯で一番印象に残っている試合は?
A 2017年秋のJAPAN CUPで、女子プロ野球の兵庫ディオーネと対戦し、負けはしたんですが、最終回まで勝っていて最後に逆転された試合が一番です。
負けて悔しかったのと、互角にできた喜びと、1球1球の勝負の楽しさで自然と笑顔になっていました。

Q 目標としている人はいますか?
A 入学したときの3年生の先輩で、藤田優佳さんです。
同じキャッチャーでバッティングもすごかったですし、セカンドへのスローイングも、見たこともないような送球が憧れでした。

Q 感謝している人は?
A 両親です。
父親はたまに見に来てくれますし、ずっと野球をやらせてくれて、離れていても応援してくれていて、感謝しかないですよね。
母親は友達みたいな関係で、なんでもよく相談もします。
LINEでよく会話をしますが、LINEでさえ笑わせてくれます。
母親はとにかく前向きで感謝してます。

Q 好きな言葉、座右の銘は?
A 「芯」です。
自分の中で、一本の太い芯を持って、何事にも強い気持ちと信念を貫くという意味です。

Q 野球をやっていて良かったと思うことは?
A 野球をやってきたおかげで、福知山成美に入ることができましたし、他では経験ができないことも経験できていますし、野球を通じて世界が広がりました。

Q 秋田の女子野球選手たちへのメッセージは?
A  “野球”が好きな女子のためにぜひ秋田にも女子が野球を続けられる環境をつくってほしいのと、県外に出て野球を続けるのも悪くないですよ!
野球が好きで続けたいのであれば世界観も変わるし、自分自身が成長できるので挑戦してほしいですね。
可能性が秘められてると思います。

Q 将来の夢は?
A 「パイロット」になりたいです。
移動や帰省などで飛行機をよく利用しますが、そんな中で魅力的な仕事と思うようになって、挑戦できればな、と思うようになりました。
英語も少し自信があるので…(笑)

Q 長井さんにとって野球とは?
A 自分にいろんなものを学ばせてくれる“教科書”ですかね!
情報の源ですし、人生において必要なものの“カタマリ”です。

≪編集後記≫
終始笑顔で明るく取材に応じてくれた長井さん。細い体ではあるが“芯”はしっかりしている。一見、野球をやっているとは思えない普通の女子高生に見える。関西人中心のチームを主将としてまとめていることは、さすがだ。最終学年の今シーズン、秋田から活躍を祈るばかりだ。


≪文・写真:ボールパーク秋田編集部≫