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スポーツ心理学から学ぶ
子供たちの育成・指導


      

― やる気を高めるには ―

どんなに高い運動能力を有していても、やる気をもって意欲的に練習や試合に参加するのと、そうでない場合とでは、その成果に大差が生ずるのは当然であろう。
 このことから、指導的立場にある人は、常に選手がモチベーションを高めるよう策を講ずる。そして、その基本をなしている考えが、「認める」「安心させる」「楽しくする」であるといわれる。
 人は認められたいから意欲も気力もわき、素直にもなれる。大きな成功だけでなく小さな成功でも、達成でも、進歩でも、素早く見つけ、認め褒めたいものだ。ひいては、それが自信をもたせることにもつながるだろう。
 スポーツは、厳しさを乗り越えなければ、強くはなれない。けれども長く継続するには、楽しさも必要である。練習にゲーム性を導入したり、変化をつけるなどの工夫を凝らし、マンネリを防止すべきである。





かつて、筆者が実施した運動選手の「やる気が起こる要因」に関するアンケートでの高率項目は、
①「認められたとき」
②「褒められたとき」
③「信頼されていると感じたとき」
の順であった。
自由記述では、「指導者のやる気を感じたとき」「指導者が尊敬・信頼できる人であるとき」が多かった。
一方、やる気が喪失す項目の高率順は、
①「嫌みや皮肉をいわれたとき」
②「くどくど説教されたとき」
③「無視されたとき」。
自由記述では、「能力がないといわれたとき」「指導者のやる気がないのが見えたとき」が多くあげられた。
この調査結果からみても、「認める」「褒める」「信頼する」などが、やる気を誘発するキーワードであると理解できよう。
人間は承認され、肯定されてこそ、活力がわき出ることを銘記したい。


ノースアジア大名誉教授
伊 藤 護 朗


~ profile ~

伊藤 護朗(いとう ごろう)
秋田経大付高、秋田経法大付高(現 明桜高)の部長、監督として甲子園3回出場
秋田経法大野球部として全日本大学野球選手権大会(神宮)に2回出場
秋田県アマ野球連盟会長を経て2014年4月から秋田県野球協会 会長(現職)
北東北大学野球連盟顧問
ノースアジア大学法学部長、学生部長を歴任
平成8年ノースアジア大学教授就任
著書、論文、学会発表など研究業績多数
秋田市出身 71歳