menu

スポーツ心理学から学ぶ
子供たちの育成・指導


      

〈結びに〉
スポーツ好きの子どもを、逞しく才能豊かに育てるためにという意図のもと、日頃思っていることを、35回にわたり述べさせて頂いた。
児童期は、人生の中で最も成長が著しいといわれるが、心も体もまだひ弱な存在。
このことを強く意識しないで、高校生や大人を指導するのと同様の感覚で行ったのでは、生まれ持った大事な資質の芽を摘んでしまうことにもなりかねない。
スポーツ科学が発展し、その情報が瞬時に社会に拡散される今日。
勝つことや強いことがすべてというような偏向した考え方は、もはや通用しなくなっている。
国内トップレベルの競技団体で、不適切指導があいついで糾弾されていることからも理解されよう。
子どもは、社会の宝、未来の宝といわれることを銘記し、指導者や保護者の方々が、子どものスポーツ活動に寄り添い、無理なく心を込めて育成されることを切に願ってかく筆としたい。

平成30年10月22日
ノースアジア大名誉教授
伊 藤 護 朗


~ profile ~

伊藤 護朗(いとう ごろう)
秋田経大付高、秋田経法大付高(現 明桜高)の部長、監督として甲子園3回出場
秋田経法大野球部監督として全日本大学野球選手権大会(神宮)に2回出場
秋田県アマ野球連盟会長を経て2014年4月から秋田県野球協会 会長(現職)
北東北大学野球連盟顧問
ノースアジア大学法学部長、学生部長を歴任
平成8年ノースアジア大学教授就任
著書、論文、学会発表など研究業績多数
秋田市出身 71歳