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スポーツ心理学から学ぶ
子供たちの育成・指導


      

― チームづくりの要件 ―

素質や才能に恵まれる選手が多いチームでありながら、さほど成果が上がらなかったり、天分に恵まれる選手が少なくても、大きく成長するといったケースがよく見られる。
また、実力が均衡しているチームが、半年、1年と月日がたつと、力の差が歴然とする場合もある。
なぜ、このように練習の成果に“違い”が生まれるのだろうか。
強いチームとそうでないチームの取り組みを観察すると、その要因と思われるいくつかの事項が浮かび上がってくる。
そこで、筆者なりに感じている強いチームが持つ5つの要件について、次に示してみたい。



1.「十分な体力」:試合の前半は、センスや度胸だけでも乗り切れるが、後半は体力がなければ技術も精神力も発揮できない。1試合フルに戦える体力をつけたい。
2.「毅然たる態度」:一流選手は、話し方でも振る舞いでもオドオドすることなく、いつも堂々としている。子どもの時から、気後れや委縮しない態度をとれるよう指導したい。
3.「練習場の整備・整理・整頓」:“居は気を移す”という言葉があるように、雑然とした環境では雑なプレーが起こりやすい。整然とした練習場でこそいいプレーが多く出る。
4.「気持ちの切り替え」:プレーの善しあしに、いつまでもこだわっていては前進できない。結果をプラスに考える素早い気持ちの切り替えが、実力向上の鍵となる。
5.「基本プレーの重視」:どんな状況にも対応できる技が“基本技”である。これをしっかり身に付けると、苦手意識が少なくなり、安定感のある選手になれよう。

以上の5要件は、いずれも才能や才覚とは関係ない。どの選手でもどんなチームでもなし得ることが可能である。この課題克服に我慢強く取り組めば、必ずや目標達成のチャンスが巡ってくるものと信じてやまない。


ノースアジア大名誉教授
伊 藤 護 朗


~ profile ~

伊藤 護朗(いとう ごろう)
秋田経大付高、秋田経法大付高(現 明桜高)の部長、監督として甲子園3回出場
秋田経法大野球部として全日本大学野球選手権大会(神宮)に2回出場
秋田県アマ野球連盟会長を経て2014年4月から秋田県野球協会 会長(現職)
北東北大学野球連盟顧問
ノースアジア大学法学部長、学生部長を歴任
平成8年ノースアジア大学教授就任
著書、論文、学会発表など研究業績多数
秋田市出身 71歳